月別アーカイブ: 2025年9月

初期治療と生活習慣

歯科医師が基本治療をする意義
初期治療と再評価の再定義──歯科医師こそ触れるべき“臨床の原点”

こんにちは。港区芝公園のテルデンタルオフィスです。
当院は、すべてゆとりある個室診療室で、一人ひとりの患者さんを丁寧に診療しています。すべての患者さんを院長が直接担当し、落ち着いた環境の中で安心して治療を受けていただけるよう努めています。

普段の診療を通じて強く感じるのは、「歯科医師が初期治療にしっかり関わることの大切さ」です。むし歯や歯周病の治療はもちろん、患者さんの生活習慣や背景を理解するうえでも欠かせない時間になります。今日はその理由について、少しわかりやすくお話しします。

 

初期治療とは?

「初期治療」という言葉はあまり馴染みがないかもしれません。
これは、むし歯や歯周病の本格的な治療に入る前に行う、歯ぐきの炎症を落ち着かせたり、メンテナスや生活習慣の見直しをサポートしたるするステップです。

一見、歯科衛生士が中心になるイメージがありますが、実は修復や補綴の専門医ほど、この初期治療を自分で丁寧に行い、歯周病の進行具合や骨の状態、そして噛み合わせを直接確認しているものです。
なぜなら、この確認を通してこそ、その後に行う被せ物やブリッジといった補綴治療の質と持ちが大きく変わってくるからです。

 

「できるからこそ任せられる」

歯科医療の世界には、「できるからこそ任せられる」という言葉があります。

ブラッシング指導や歯石取りといった一見シンプルな処置も、歯科医師自身が経験しているからこそ、歯科衛生士に安心して任せられるのです。
経験がなければ、ただ「お願いするだけ」になり、チームの連携が一方通行になってしまいます。

当院の院長は修復・補綴治療を長く研鑽してきましたが、専門分野に立つ歯科医師だからこそ、初期治療を自ら経験し患者さんの状態を正しく把握することが、最終的な補綴の成功につながると考えています。

 

初期治療は“生活改善のスタートライン”

むし歯や歯周病は「生活習慣病」といわれます。

治療で削ったり詰めたりするだけでは、また同じ問題が起きてしまうことも少なくありません。

  • 歯みがきのタイミング
  • 食生活の習慣
  • 睡眠やストレスの影響

こうした生活背景を理解し、一緒に改善を考えることが、初期治療の大きな役割です。
患者さんにとっては、生活習慣を見直す第一歩でもあります。

そしてこの理解こそが、修復物や補綴治療の選択にも直結します。どんなに精巧な被せ物や詰め物も、生活習慣に合っていなければ長持ちはしません。初期治療での対話と観察が、その人に合った治療を導く基盤になるのです。

 

数字だけでなく“人”を見る

歯科ではPCR(プラークの付着率)やBOP(出血の割合)といった数値を測ります。
でも、数字だけを見ても本当のことは分かりません。

同じ数値でも、プラークの厚みや炎症の強さ、体質によって意味は大きく違います。
だからこそ私たちは、その数値の背景にある生活や体の特性まで含めて理解しようと努めています。

 

初期治療は“共有の時間”

初期治療の時間は、患者さんと一緒に「これからどう進んでいくか」を考える大切な時間でもあります。

  • 自分で決めたと感じられるゴール設定
  • 行動の変化を後押しする声かけ
  • 生活に寄り添った提案

こうしたやりとりを積み重ねることで、初期治療は処置の時間から信頼関係を育む時間へと変わります。

 

臨床の原点に立ち返る

当院は少人数体制で、院長がすべての患者さんを直接診療します。
だからこそ、初期治療の一つひとつに丁寧に向き合い、患者さんの小さな変化を見逃さないことを大切にしています。

初期治療は、決して「裏方」ではありません。
むしろそこにこそ、臨床の原点があります。

患者さんの生活背景を知り、支えながら、その方に最適な修復・補綴治療へとつなげていく。
私たちは、そんな診療をこれからも丁寧に続けてまいります。

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